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松のギター、杉のギター

バイオリンは弓、エレクトリックギターはピック、琴は着け爪。

クラシックギターは自分の「爪」で音を出します。

初心者の方は、爪に無頓着な方が多いですが、爪の形は音に直結するとても重要な要素です。

バイオリンの弓なんて数百万円もするものなんてザラです。

なにしろ、弓の弾力、重さ、形、馬の毛の質が音に関わってくるからです。

クラシックギターは、バイオリンの弓に相当する部分が自らの「爪」と言うわけです。

これで少しはクラシックギターにおける爪の重要性を理解していただけたでしょうか?

爪の長さは指の腹側から見て1~2ミリ見えるぐらいと言われますが、ギターの素材によっても若干調節が必要です。

一般に杉(シダー)のギターは素材が軽いので爪を長めに、松(スプルース)のギターは素材が重い(比重が高い)ので押すようなタッチで引かないと鳴りにくいので短めにします。

手入れは大まかな形を整えるには金属のやすりです。

細かい微調整はかみやすりを小さく切った物で行います。

形の調整は400番ほどから始め、仕上げは1500番~2000番程度の物を使います。